用語解説

【プロ野球用語解説】FA移籍とは?FA移籍の仕組みからメリットまで徹底解説

オフシーズンになると話題に上がるのが「FA移籍」ですよね。

主力選手がFA権を使うとなると、複数球団が獲得に動き、マネーゲームにも注目が集まります。

FA権とは今所属している球団とは別の球団に移籍ができる権利のことです。

そしてFA権を使って他球団に移籍することをFA移籍と言います。

FA権は選手全員が対象となりますが、実際にFA権を手に入れるには条件を満たさなくてはいけません

またFA権を取得した選手であっても、権利を使わずに同じ球団でプレーをし続ける選手もいます。

本記事ではFA権の仕組みから、FA移籍をするメリット、そのほかFAに関する様々な疑問についてまとめて解説します。

FA権についてのまとめ
  • FA権には国内FA権と海外FA権の2種類がある
  • 国内FA権は8シーズンもしくは7シーズン
  • 海外FA権9シーズン
  • 1シーズン=145日計算で決められたシーズン数1軍に登録されていれば権利が獲得できる

FA権とは?種類と仕組み紹介

まずはじめにFA権には、「国内FA権」と「海外FA権」の2種類あります。

・国内FA権…日本の球団に移籍ができる権利
・海外FA権…日本もしくは海外の球団に移籍ができる権利

国内FA権と海外FA権をまとめてFA権と呼んでいますが、FA権には2種類あるということは頭に入れておいてください。

ちなみに田中将大選手や前田健太選手、大谷翔平選手などは、現在アメリカの球団と契約をしていますが、海外FAではなくポスティングという権利を利用して移籍しています。

【プロ野球用語解説】ポスティングシステムとは?海外FAとの違いや資格など 日本からアメリカのメジャーリーグへ移籍する方法は海外FA権を行使して、移籍する方法のほかに、「ポスティングシステム」を使った方法があり...

FA権の取得条件

FA権は全選手に与えられる権利ですが、FA権を取得するのには条件があります。

その条件はただ1つで、決められた日数を1軍で過ごしたかどうかというものです。具体的な日数は以下の通りです。

  • 国内FA権…8シーズン※(合計1,160日)
  • 海外FA権…9シーズン(合計1,305日)

※2007年以降に大学生・社会人から入団した選手は1,015日( 7シーズン)

1シーズンは145日間と定められており、1年間で145日以上1軍にいたとしてもそれ以上はカウントされません。

ですので最低でも、国内FA権を取得するには8年間(もしくは7年間)、海外FA権を取得するには9年間の年月が必要です。

この日数は通算で計算されるので、シーズンの途中で2軍へいった場合や、他球団に移籍した後でも引き継がれます。

ただし1度FA権を使った選手は、移籍後に4シーズン(580日)を1軍で過ごさなければ海外FA権は取得できません。

ちなみにこのFA権獲得に必要な日数は、試合がない日であっても、試合に出場していなくても、1軍に登録さえされていればカウントされます。

ここまでのまとめ
  • FA権には国内FA権と海外FA権の2種類がある
  • 1軍登録されていた日数によって権利を取得できる
  • 国内FA権の場合は7or8シーズン、海外FA権の場合は9シーズン

故障者特例措置制度

前年度に145日以上の1軍登録をされた選手限定ですが、2月1日から11月30日までの間にグランドで怪我をし、登録抹消をされた場合に受けられるのが「故障者特例措置制度」です。

故障者特例措置制度は登録抹消日から2軍公式試合に出場するまで、最大60日までをカウントしてくれます。

もちろんプレイ中や練習中などの野球に関わっている時に起こった怪我のみが対象です。

投手特例制度

ローテーションの関係で登録抹消をされる先発投手のために、「投手特例制度」という制度もあります。

投手特例制度には2パターンがあり、1つ目は開幕日から7日以内に1軍登録された場合、開幕日から1軍登録されたものとみなし、登録日数を加算してくれるという制度です。

たとえば開幕から4日後に登録されたとしたら、4日分の日数が加算されます。

2つ目はオールスター第1戦の7日前以降に登録抹消され、さらにオールスター最終戦後7日以内に1軍登録をされた場合、登録抹消日から1軍再登録前日までの日数が加算されるという制度です。

FA移籍のスケジュール

FA移籍をするには期間内に申請をしたり、今の球団に意思を伝えたり、他球団と交渉したり…と何かとやることが多いです。

わかりやすいようにFA移籍のスケジュールをまとめてみました。

  1. リーグ戦日程終了の2日後にコミッショナーがFA権を持っている選手を発表する
  2. 日本シリーズ終了の翌月から7日間(土日祝除く)以内にFA移籍をする旨を伝える
  3. 日本シリーズ終了から8日目にコミッショナーから「FA宣言選手」が公示され、翌日より交渉が可能になる

主な流れはこんな感じです。

そしてFA移籍の期限については特に決められていないため、1度宣言をしてしまえば納得がいくまで交渉ができるということになります。

とは言っても1月の上旬までには移籍先決めている場合が多いです。

その他のルール

そのほかに決められているFAに関するルールとして2つ紹介します。

1つは1球団が獲得できる選手についてですが、原則1球団につき2名までしか獲得ができません。

(※FA宣言をした選手が多い場合は3〜5名まで獲得できます)

ただし後ほど紹介しますが、選手には年俸によりランクが決められており、Cクラスの選手は何人でも獲得が可能です。

もう1つはFA宣言をした後でも、11月30日までの期間は選手は在籍していた球団の行事に参加しなければいけません。

なぜFA移籍をするのか

FA移籍は1軍登録日数という条件を満たせば全選手が手に入れられる資格です。

しかし中には権利を取得しても、実際には使わずに同じ球団に在籍し続ける選手もいます。

なぜ選手たちはFA移籍をするのでしょうか?

理由は大きく分けてみると、以下の2つの理由があります。

  1. 夢や希望を叶えるため
  2. 高待遇を求めて

それではそれぞれの理由について紹介します。

夢や希望を叶えたい

多くの選手がFA移籍を希望する理由として、

「地元のチームで野球がしたい」
「子供の頃から憧れているチームで野球がしたい」
「優勝がしたい」

といった自分の夢や希望を叶えたいという理由をあげています。

選手たちはプロに入る時に自分で入団先を選べず、ドラフトで選んでもらった球団に入団することとなりますが、入団時から「いつかこのチームでプレイがしたい」と考えている選手も多いようです。

同じ野球をするなら自分の好きな環境でやりたいというのは、わたしたちの仕事などに当てはめても同じ気持ちなので、比較的ファンにも受け入れられやすい理由となってます。

高待遇を求めて

もう1つは今よりも高待遇を求めて移籍するという理由もあります。

高待遇と言うと、金銭面を思い浮かべる人も多いかもしれません。

たしかに選手にとっては金銭面も重要なポイントの1つです。

野球選手は選手寿命が長くても20年ほどなので、元気にプレイができる内にお金を稼いでおく必要があるからです。

それに移籍すれば今もらっている年俸の倍以上がもらえるところもあるほど、球団によって財力も異なっています。

ですが高待遇は金銭面だけではありません。中には「出場機会を求めて」移籍をする選手も少なくありません。

選手によっては今の球団ではスタメンになれなくとも、移籍すれば即スタメンになれる選手もいます。

また自分がやりたいポジションを今の球団ではさせてもらない場合など、今自分が受けている待遇よりも自分の希望にあった待遇が受けられる、高待遇を求めて移籍する選手も多いです。

メリットだけでなくリスクもある

FA移籍をする選手はほとんどの場合が、今より高待遇で移籍をすることとなりますが、実はメリットばかりではなくリスクもあります。

それはFA移籍をしたからと言って、必ずしも拾ってくれる球団があるわけではないということです。

たとえ声をかけてくれた球団があったとしても、交渉がうまくいかない場合もあります。

もしそうなったら来シーズンからは無職というわけです。

FA移籍をする選手は少なからず決意をもっているという点は頭に入れておいてください。

選手を排出した球団は損するだけ?

FA移籍で選手が出て行ってしまった球団(選手を排出した球団)は、補償が受けられる仕組みになっています。

選手は全員年俸によってA〜Cの3つのランクに分けられており、AもしくはBのランクの選手を排出した場合に補償が受けられらるのです。

補償はお金がもらえる金銭補償がメインですが、選手がもらえる人的補償もあります。

金銭補償を選択すれば金銭だけをもらえ、人的補償を選ぶと、選手1名+金銭をもらえます。

人的補償は誰でも選べるわけではなく、相手側の球団は28名を選んで人的補償対象のリストから外すことができます。

また新人選手や複数年契約を結んでいる選手はも人的補償に選べません。

補償の内容についてはこちらの表を参考にしてください。

主力選手が抜けた場合には戦力的に考えると、
全く損をしないというわけではないですが、それでも補償があるので安心です。

FA移籍に関する疑問とその答え

最後にFA移籍に関する疑問とその答えについてまとめました。

本記事では、についてわたしなりの考えをまとめてみました。

  • FA宣言後の残留について
  • FA移籍後の活躍について
  • FA移籍=裏切りかどうか

FA宣言をしたら残留はできない?

NPBが定めているルールではFA宣言をしたあとでも、今までの球団と契約する=残留することを認めています。

ですがほとんどの球団はFA宣言をして残留することを認めていません。(例外で認める場合もあります)

これは一度FA宣言をした選手が今までと同じ球団に残留する場合、再契約の形となり新たに契約金を支払わなければいけないからだと考えれます。(再契約時の契約金は契約内容によっては契約金なしでも契約が可能)

また移籍をする気がない選手がFA宣言をしてすぐに残留を発表をする場合があります。

この場合も選手は契約金をもらえますし、球団側は複数年契約を選手と結べるので、お互いにメリットがあります。※次に海外FA権を取得できるのは4シーズン後なので最低4年は契約できる

FA移籍をした選手は活躍しない?

FA移籍をした選手や海外FAをして日本に帰ってきた選手は、あまり活躍をしないと言われています。

ただし活躍をするかしないかは、実際に選手がプレーしてみないとわからないですし、全員が活躍できないというわけではありません。

横浜から福岡ソフトバンクホークスへ移籍した内川聖一選手や、ヤクルトから日本ハムファイターズに移籍した稲葉篤紀選手など、FA移籍をして結果を残している選手もたくさんいます。

ですので一概にFA移籍をした選手は活躍しないとは言えません。

FA移籍はファンへの裏切り行為?

FA移籍をして選手が出て行く場合、移籍する選手を「裏切り者」と呼ぶ人もいます。

過去にもFA移籍をした選手が、前に在籍していたチームと対戦時に、ブーイングや激しいヤジを飛ばされたという事例もあります。

たしかに今まで応援してきた選手が、ほかの球団に行ってしまう行為は、裏切られた気分になってもおかしくありません。

特に熱心にチームや選手を応援していた人はその気持ちが強いのではないでしょうか。

実際にFA移籍がファンへの裏切り行為かどうかは結論はでませんが、選手も相当な覚悟を持って移籍を決めているはずなので、わたしは1人のファンとして移籍後も応援していきたいです。

FA移籍についてまとめ

「FA(フリーエージェント)」という言葉や、意味をなんとなくは分かっていても、詳しい仕組みや条件、メリットデメリットなどは知らないことも多かったのではないでしょうか。

FAは選手たちにとってはとても重要な権利で、もっと取得年数が短くならないかなど、もっと移籍が活性化しないかどうか話し合われています。

今後仕組みが変わる可能性もありますが、まずは今現在のFAについて紹介しました。

※この記事を書くにあたり「プロ野球選手会公式ホームページ」を参考にしました。

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