【プロ野球ルール集】ランナー(走者)に関するルールまとめ|アウトになる条件や安全進塁、代走についてもまとめて紹介
本記事ではプロ野球のルールの中でもランナー(走者)に関するルールについてまとめて紹介します。
ルールを知っていると、よりプロ野球を楽しく見れるため、ぜひチェックしてください。
ランナーの基本ルール
ランナーになるには、ヒットを打って出塁するか、フォアボールやデッドボールなどで出塁をするか、もしくは出塁したランナーと交代(代走)して出場する方法があります。
基本ルールとして、以下のルールを紹介します。
- 一塁から順番にベースを踏んで進む
- スリーフィートライン内を走る
- フライやライナー時はタッチアップ
一塁から順番にベースを踏んで進む
ランナーがベースを回る向きは、一塁→二塁→三塁→本塁の順で回ります。
ベースを進む向きは左回り(反時計回り)であることを覚えておきましょう。
また、ベースを通過するとき必ずベースを踏む必要があります。
もしベースを踏み忘れてしまった場合、アウトになりますが、これは守備側のチームからアピールがあった場合のみです。
もしベースを踏み忘れたとしても、守備側からアピールがなければそのままプレイは続行されます。
スリーフィートライン内を走る
ベースとベースを結んでいるラインの左右3フィートずつの合計6フィート(約1.8m)が走路と決められています。
通常勢いをつけるために回り込んで走るため、ラインから外れてしまう場合もあり、多少のことでアウトになることはありません。
ただし、守備側のタッチを避けるためにラインから外れてしまった場合はアウトになります。
フライやライナー時はタッチアップ
フライやライナーとなった場合は、野手がボールに触れるまでランナーは先の塁へ進めません。
そのため、野手がボールを触った(捕球した)ことを確認してから次の塁へ進もうとするプレイを「タッチアップ」と呼びます。
もし野手がボールに触れる前に進塁してしまった場合、ランナーは元々いた塁に戻らなければいけません。(このプレイを「リタッチ」と呼びます)
例えば一塁にいたランナーが、二塁まで進んでしまっていた場合、一塁まで戻る必要がありますが、ランナーが一塁に到達するより先にボールを一塁へ送球されるとアウトになってしまいます。
ランナーがアウトになる場合
先程紹介した基本ルール以外に、ランナーがアウトになる場合は以下の通りです。
- 塁から離れているときにタッチされる
- 守備妨害をした場合 打球が当たった場合
- 前のランナーを追い越した場合
- 無意味な逆走をした場合
- ベースコーチがランナーに触れた場合
それぞれについて詳しく紹介します。
塁から離れているときにタッチされる
ランナーは塁から離れている状態のときにボールを持った野手にタッチされるとアウトになります。
例えば、次の塁を狙うためにリードをとっている状態で牽制をされてタッチアウトになる、次の塁へ進んでいる最中にタッチアウトになるといった場面です。
ただし、打者走者が一塁を駆け抜けたとき、二塁に向かう意思がないと審判が判断した場合は、タッチされてもアウトにはなりません。
守備妨害をした場合
打撃を処理しようとしている野手を邪魔した場合、守備妨害としてアウトになります。
守備妨害になる場面は、具体的に以下のような場面です。
- 打球がフェアゾーンで当たった場合
- ファウルと決まっていない打球を故意に狂わせた場合
- 打球を処理しようとしている野手を避けなかった場合
- 野手の送球を故意に妨げた場合
- 明らかに併殺を阻止しようとした場合
ただし、意図せず塁間で送球に当たってしまった場合や、塁についているときに守備の邪魔をしてしまった場合などはアウトになりません。(故意にやった場合はアウトになります)
また、明らかに併殺を阻止しようとした場合は、ランナーだけでなく打者走者もアウトになるほか、他のランナーも進塁できません。
打球が当たった場合
先程も紹介したように、打球がランナーに当たった場合は守備妨害としてアウトになります。
ただし、1度でも内野手が触れたボールに触れた場合や、インフィールドフライが宣告された後に塁についている状態でボールに触れた場合はアウトになりません。
前のランナーを追い越した場合
後ろを走るランナーが前を走るランナーを追い越した場合、後ろを走るランナーがアウトになります。
フライが捕球されてリタッチをするために、前の塁に戻る場合も同様に後ろを走るランナーが前を走るランナーを追い越した場合、後ろを走るランナーがアウトになります。
無意味な逆走をした場合
ランナーがリタッチで塁に戻る場合などは仕方ありませんが、守備を混乱させる目的などで無意味に逆走を行った場合はアウトになります。
ベースコーチがランナーに触れた場合
公認野球規則には「走者に触れるか、または支えるかして、走者の三塁または一塁への帰塁、あるいはそれらの離塁を、肉体的に援助したと審判員が認めた場合」にランナーがアウトになるという規定があります。
例えば三塁コーチャーが三塁でランナーを止めるために体に触れて制止した場合などは、ランナーがアウトになります。
またベースコーチが走る真似をするなどして守備を混乱させた場合は守備妨害としてランナーがアウトになります。
ただし、送球がベースコーチに当たった場合などはそのままプレイが続行されますが、もし故意に当たった場合は守備妨害となりランナーがアウトになります。
併殺プレー時に挟まれた場合はどうなる?
プロ野球の試合を見ていると、ランナーが塁間で野手に挟まれて追いかけっこのような状態になる場合があります。
当然ながら、塁を離れている状態でボールを持った野手にタッチされるとアウトになります。
ランナーは挟まれてしまっても、タッチされる前に塁に触れることができればセーフとなりますが、タッチアウトになる場合が多いです。
そのため、挟まれてしまったランナーは後を走るランナーが1つでも先の塁に進めるように、少しでも長くタッチされないように粘ります。
稀に塁に戻れた場合に、後を走るランナーも同じ塁に触れて、2人のランナーが同じ塁にいる状態になる場合がありますが、この場合は前を走るランナーがに占有権があります。
そのため、後を走るランナーがタッチされた場合はアウトになり、前を走るランナーが残る形になります。
ランナーが進塁できる場合
ランナーは打者がヒットを打ったときに、タッチアウトやフォースアウトにならずに次の塁へ到達すれば進塁できます。
それ以外にも、以下の場合であればランナーは安全に進塁できます。
- フォアボールの場合
- デッドボールの場合
- ボークとなった場合
- 投手による悪送球があった場合
- 野手がフライを捕球した後にボールデッドとなる箇所に踏み込んだり、倒れ込んだりした場合
- 投球が審判や捕手のマスクや用具に挟まった場合
- 野手がグローブなどを投げて投球や送球、打球に触れた場合
- エンタイトルツーベースとなった場合
- 送球がスタンドやベンチに入ってしまった場合
- 打者がホームランを打った場合
フォアボールやデッドボールなどバッターが一塁に進塁してくる場面では、自動的にランナーも1つ先の塁へ進むことができます。
その他にもプレイによってランナーが次の塁へ安全に進めるプレーがあることを覚えておきましょう。
代走について
代走(ピンチランナー)とは、ヒットやフォアボールなどで出塁した選手と交代して出場する選手のことです。
ボールデッドの場面であれば、どのタイミングでも塁上にいる選手と控えの選手を交代できます。
ただし、ピッチャーに関しては最低でも1人の目のバッターへの投球が終了するまでは交代ができないため、1回表のタイミングでピッチャーに代走を出すことはできません。
代走が出された選手はベンチに退き、この試合は再度出場はできなくなります。
また代走として出場した選手は、そのまま代わった選手の打順に入り守備にもつくこととなります。
ルールを理解してプロ野球をより楽しもう!
本記事ではプロ野球のランナーに関するルールについてまとめて紹介しました。
少しややこしい部分もありますが、大体でも理解しておくとよりプロ野球を楽しめます。